正典．信仰の書と基本書（マニの手紙）

ミトラ教の正典．信仰の書と基本書（マニの手紙）

表紙　オフルミズド（光のかけら）

改版履歴

初版　２００８年３月４日（火）　《ミトラ会》会報版

二訂　２００８年５月１日（木）　公式ＨＰ版

三訂　２００８年５月９日（金）　加筆

⇐ミトレーアム公式ＨＰへ

東方ミトラ教の基本書

――ローマ帝国に広まった基本経典――

はじめに

本文書のねらいは、東方ミトラ教の正典の紹介である。第一部では『信仰の書』と『基本書』の書誌を紹介する。さらに、この二冊を踏まえて、新約聖書をどう読むかについても説明する。第二部では、基本書の本文を紹介する。第三部では、本文書を理解する上で助けとなるであろう事柄について説明する。

参考文献

正典

・ＰＤＦ．正典『真二宗経』（シャープラカーン）

・ＰＤＦ．正典『大力士経』（カヴァーン）

・ＰＤＦ．正典『天真弥勒大讃願経』（アーフリーン）

・ＰＤＦ．正典『天真弥勒讃願経』（アーフリーン）

・ＨＰ《正典『新約文書より』》　使徒たちの教え　――『マニの基本書』の続編

上記ＰＤＦの購入方法については、ＨＰ《ミトラ教の正典とタフシールの購入方法とご案内》を参照のこと。

アウグスティヌス

・アウグスティヌス『アウグスティヌス著作集７』教文館、1979年

・アウグスティヌス『告白』上下、岩波文庫、1976年

・Augustinus. Acta contra Frotunatum Manichaeum, 392；アウグスティヌス「フォルチュナトゥス駁論」392年

・Augustinus. Contra epistolam Manichaei quam vocant Fundamenti, 400；アウグスティヌス「基本書と呼ばれるマニの手紙」400年

・Augustinus. De natura boni contra Manichaeos, 4040405；アウグスティヌス「善の本性」404-405年

・東條真人『ケウル－ミトラ聖典』MIIBOAT Books, 2006

・ＨＰ《ミトラ教研究．ミトラとキリスト（新版）》

第一部　解説

１．『信仰の書』

書誌

アウグスティヌス＊の著作「フォルチュナトゥス駁論」の中に引用されている東方ミトラ教の司教フォルチュナトゥスの言葉を抜粋したものである。信仰のポイントについて語っているので、『信仰の書』という書名を付けた。

内容

（１）三位一体の信仰　①父：ズルワーン、②子：キリストなるミトラ、③聖霊：キリストなるミトラの分霊

（２）オフルミズドの供儀　①悪の秘儀、②神の意志、③魂の苦しむ理由

（３）闇（バルザフ）　①闇の本質、②魂が罪を犯す理由、③堕落と自由

（４）キリストなるミトラ　到来の理由

＊アウグスティヌス　⇒付録の「２．アウグスティヌス」参照

２．『基本書』（マニの手紙）

書誌

アウグスティヌス＊の著作「基本書と呼ばれるマニの手紙」の中に引用されている東方ミトラ教の教義書である。こちらには、東方ミトラ教の神話のポイントが記されている。神話の部分は、経典『ジンダガーン』からの引用である⇒アウグスティヌス「善の本性」４４；付録の「１．東方ミトラ教の正典」。

内容

（１）光の国

（２）闇の国

（３）闇の攻撃

（４）オフルミズドの死

（５）ミトラによるコスモスの創造

（６）大きな光のかけらの救済

（７）植物の誕生

（８）人間の誕生

（９）食物連鎖により、光のかけらは人間の内に集まる

思想

東方ミトラ教の神話はきわめて幻想的な神話により、天地創造と植物・動物・人間の誕生のようすを語るが、その本質は奇想天外な見かけとは異なり、きわめて科学的・神智学的である⇒第二部「３．原人神話と楽園追放神話」。

（１）霊（＝光のかけら）と原初物質という二つの本質が存在する。冒頭の光の国と闇の国についての描写は、この二つの本質のちがいを説明している。

（２）霊が原初物質と混じるとき、摩擦が生じる。東方ミトラ神話では、この摩擦を「オフルミズドの死」という神話で象徴的に描き出している。

（３）霊と原初物質の混合物から、海の生物、植物、動物、人間の順に生き物が誕生する。東方ミトラ神話は、この過程を幻想的な物語として語っているが、生物誕生の順番は、今日の科学が明らかにしている生命進化の順番と一致している。

表　東方ミトラ教における生命進化

生命体	元素	神秘体
星霊＊	虚空	活霊
天使	火＋風	動物魂＋人間魂
妖霊（ジン）	水＋火＋風	植物魂＋動物魂＋人間魂
人間	地＋水＋火＋風	鉱物体＋生気体＋植物魂＋動物魂＋人間魂
動物	地＋水＋火	鉱物体＋生気体＋植物魂＋動物魂
植物	地＋水	鉱物体＋生気体＋植物魂
海の生き物	地	鉱物体＋生気体

＊星霊　別名を大きな光のかけらと言う⇒第二部経典の『基本書』神話「大きな光のかけらの救済」。

（４）霊は食物連鎖を通して、その頂点に位置する人間の内に集まってくる。その人間が霊知により救われるなら、その人間の内に集まったすべての光のかけらが救われる。その人間が子をつくれば、光のかけらの一部が子に移る。その人間が救われることなく死ねば、その人間の内に集まっていた光のかけらは、海の生き物、植物、動物のいずれかに転生する。東方ミトラ神話の説く輪廻転生＊は、古代インドの輪廻転生説＊と同じものである。

＊東方ミトラ神話の説く輪廻転生　ペルシア語では、アーゾーンâžôn/azonまたはナスクnasx。アラビア語では、ナクルnaqlまたはタナースフtanâsukhと言う。

＊古代インドの輪廻転生説　⇒第三部　付録「４．古代インドの輪廻転生説」

神話の全貌

『基本書』はミトラ神話の一部しか伝えていない。神話の全貌は、下記に記されているので、そちらを参照していただきたい。

⇒ＰＤＦ．正典『シャープラカーン』（真二宗経）

購入方法については、下記を参照していただきたい。

　⇒ＨＰ《ミトラ教の正典とタフシールの購入方法とご案内》

３．新約聖書

東方ミトラ教では、『信仰の書』と『マニの基本書』を踏まえて、新約聖書を読む。具体的に、どのような記述を重視して読むかについては、下記を参照のこと。

⇒ＨＰ《正典『新約文書より』》　使徒たちの教え　――『マニの基本書』の続編

第二部　経典

１．信仰の書

三位一体の信仰

われわれの信仰告白は次のとおりである。神（ズルワーン）は不滅で、輝いており、近づきがたく、捉〔とら〕えがたく、感覚を持たず、自分自身の永遠の光のうちに住んでいる。神からは何も可滅〔かめつ〕的なものは生み出されず、闇も、ダイモーンも、サタンも、敵対する何者も神の王国のうちには見出されない。神は自分に等しい救い主（キリストなるミトラ）を派遣した。世界をつくったときに、世界を設立すると同時に生まれた言霊（キリストなるミトラの分霊）は、世界創造後、人々の間にやって来た。言霊は自分にふさわしい魂を自らの聖なる意志で選び、自らの天的な掟によって聖化し、天的な事柄についての信仰と理性で満たし、言霊が導き手となってその魂は再び神の王国へと、言霊の聖なる約束に従って帰っていく。言霊は言っている、「わたしは道であり、真理であり、門である」⇒『ヨハネによる福音書』14:6; 10:6。そして、「誰もわたしによらないでは、父のもとに行くことはできない」⇒『ヨハネによる福音書』14:6。「わたしを見た者は、わたしの父を見たのである」⇒『ヨハネによる福音書』14:9。そして「わたしを信じる者は、永遠に死を味わうことがなく、死から生へ移り、裁きを受けることがない」⇒『ヨハネによる福音書』5:24。これらのことをわれわれは信じており、これがわれわれの信仰の根拠である。そして、この父、子、聖霊の三位一体の一つの信仰に従いつつ、われわれの魂の力によって、言霊の戒めをよく守ろうと努力しているのである。⇒アウグスティヌス『フォルチュナトゥス』３

オフルミズドの供儀　その１　悪の秘儀

神は対立する本性に限界を与えるために魂（オフルミズド／光のかけら）を闇の中に下された。対立する本性に限界が与えられてから、神は魂を引き上げる。⇒アウグスティヌス『フォルチュナトゥス』２３

オフルミズドの供儀　その２　神の意志

人間の身体は怒りの神（サタン）の子である。他方、魂の実体は神に由来する。しかし、魂はキリストなるミトラの仲介なしでは神と和解できない。敵意は滅ぼされても、魂は神にとってまだふさわしいものに見えなかったからである。魂は神に由来し、神の意志を明らかにするために天から闇の中にやって来た。神の意志とは、敵対する者の敵意を滅ぼして、われわれの魂をその敵意から解放することである。⇒アウグスティヌス『フォルチュナトゥス』１７

オフルミズドの供儀　その３　なぜ魂は苦しむのか

オフルムズドは神により闇の中に遣わされた。それゆえ、われわれ（光のかけら）は闇の中に落ちた。それなのに、なぜ苦しまねばならないのか。⇒アウグスティヌス『フォルチュナトゥス』２２

わたし（光のかけら）がいったいどんな罪を犯したのか。わたしにどんな罪過があるのか。何かわからぬ種族に対して戦うために、どうしてわたしをあなた（ズルワーン）の王国から追い出したのか。わたしは圧しつぶされ、混合され、そこなわれ、弱り果ててしまって、わたしには自由意志など残っていない。あなたは、わたしを圧しつぶした必然のことを知っているはずだ。なぜ、わたしが受けた傷を、わたしの行為のせいにするのか。あなたがわたしの傷の原因であるのに、また、わたしがどんな目に会い、あなたがもとになって、闇の種族がわたしにどんなことをしたか、あなたはよく知っているのに、どうしてあなたはわたしに悔い改めを求めるのか。あなたは侵されるころがあり得ないのに、何ものによっても害を受けるはずのない、あなたの王国を守ろうとして、わたしを不幸のうちに落とし入れたのである。⇒アウグスティヌス『フォルチュナトゥス』１７

キリストなるミトラは弟子たちに言っている。「見よ、わたしは、羊を狼の群れの中に送るように、あなた方を遣わす」⇒『マタイによる福音書』10:16。ここで、次のことを知っておかねばならない。われわれの救い主（キリストなるミトラ）は、悪意ゆえに、その子羊らを、すなわちその弟子たちを狼の中に遣わそうとしたのではないということである。主が弟子たちを遣わしたところには、狼の比喩で示されるような、何らかの対立があったからで、したがって、魂は狼の中でおそらく欺かれることはあっても、自分自身の実体へ呼び戻されるであろう。

それゆえ、このことから、われわれが取り戻す、われわれの時や年の古さが明らかになるのであって、世の造られる以前に、魂はこのようにして敵対する本性に対して派遣され、苦難によってそれに仕え、勝利が神に取り戻されるのである。実際、同じ使徒は、戦いは単に肉や血に対してばかりではなく、もろもろの支配者たちや、権力や、悪の霊や、肉の支配者に対してもあるのだと述べている⇒『エフェソスの信徒への手紙』6:12。⇒アウグスティヌス『フォルチュナトゥス』２２

光＝不滅の霊と闇＝はかない物質的身体

光と闇、真理と虚偽、死と生、魂と身体、その他、名称においても、形相においても、互いに異なっている同様のものにおいて、それぞれがまったく似ていないことは明らかである。そこで、正当にも、われわれの主（キリストなるミトラ）は次のように言われたのである。「わたしの天の父が植えなかった木は、抜き取られ、火の中に投げ込まれるであろう。良い実を結ばないからである」⇒『マタイによる福音書』15:13; 17:9。また、根付いている木もある。そこで、まさにものの道理からして、この世界には形相と名において一致している、二つの実体があることは明らかである。その一つは物体のそれであり、他は永遠なるものであり、われわれの信じているところでは、全能なる神のそれである。⇒アウグスティヌス『フォルチュナトゥス』１４

敵対するバルザフ（闇のとばり）が魂に罪を犯させる

もし自分の意志によって罪を犯したのでなければ、罪ではない。

敵対する本性によって魂は罪を犯すように強制される。「肉の欲するところは霊に反し、霊の欲するところは肉に反する。その結果、あなたがたは自分でしたいと思うことを、することができないようになる」⇒『ガラテヤの信徒への手紙』5:17。「わたしの肢体には別の律法があって、わたしの心の法則に対して戦いを挑み、罪と死の法則の中に、わたしをとりこにしているのを見る。それゆえ、わたしは何とみじめな人間であろうか。誰が、この死の身体から、わたしを解放してくれるのだろうか。われわれの主キリストなるミトラによる神の恵み以外にはない」⇒『ローマの信徒への手紙』7:23-25。「彼によって十字架につけられて、この世はわたしに対して死に、わたしもこの世に対して死んだのである」⇒『カラテヤの信徒への手紙』6:14。⇒アウグスティヌス『フォルチュナトゥス』２１

自由は堕落を経験することで得られる

神は悪を阻止しようとしたが、それは向こう見ずにではなく、力と先見とによってであった。神の意志によらないで生じたものがあることは、戒めによって証明されている。対立があるところでなければ、戒めは介入してこない。使徒の説明に従えば、堕落があるところでなければ、自由な生きる力も与えられない。使徒は次のように言っている。「あなた方は、自分の罪過と罪によって死んでいた者であって、かつてはそれらの中で、この世の命令に従い、空中を支配する主、すなわち、不従順の子らの中にいまも働いている霊に従って、歩いていた。われわれもみな、かつては彼らの中にいて、われわれの肉の欲に従って生き、肉の欲するままをおこない、他の人々と同じように、生まれながらにして怒りの子であった。しかるに、慈悲深い神は、われわれを哀れんでくださった。そして、われわれは罪によって死んでいたのに、われわれをキリストなるミトラのうちに共に生かし、共によみがえらせて、キリストなるミトラと共に、天上で座につかせてくださった。それは、キリストなるミトラがわれわれの上に注いでくれた慈悲深き神の恵みあふれる豊かさを、来るべき世々に示すためであった。実に、あなた方が救われたのは、恵みにより、信仰によるのである。」⇒『エフェソスの信徒への手紙』2:1-18。⇒アウグスティヌス『フォルチュナトゥス』１６

魂は、キリストなるミトラに救われる

われわれはその生き方によって神から離反した。

人間は二つの実体からなっている。光の実体の内には不滅なる神がいる。他方の物質的身体の内には対立する闇の本性がある。闇の本性は神の力によって調伏された。キリストなるミトラは、わたしたちが立ち返るために派遣されたのだ。⇒アウグスティヌス『フォルチュナトゥス』１８

魂は、キリストなるミトラと苦難を共にする

使徒パウロは、キリストなるミトラがわれわれに示したことを、われわれがわれわれの魂についてどのように思うべきか、語ったのである。もしキリストなるミトラが苦難と死のうちにあったのならば、われわれもまたそうである。もし父（ズルワーン）の意志によって苦難と死のうちに下ったのであれば、われわれもまたそうである。⇒アウグスティヌス『フォルチュナトゥス』８

経典の終わり

２．基本書　――大マニの手紙

序

聖霊を宿す使徒マニ

父なる神の摂理によってキリストなるミトラの使徒となったマニより友たちへ。

生ける福音

これは、永遠に生ける泉（キリストなるミトラ）から出た、救いのための言葉である。

功徳

これを聞き、これをまず信じて、それからこれが勧めていることを守る者は、けっして死をこうむることなく、永遠の、そして栄光に満ちた生命を享受するであろう。なぜなら、この神聖な霊知によって教えられた者こそ、確かに幸福な者とみなされるべきであって、この者はこの霊知によって解放され、永遠の生命のうちにとどまるようになるからである。⇒アウグスティヌス『基本書と呼ばれるマニの手紙』１１：１２

見えざる神の平和と真理の霊知が、神の掟を信じ守る、聖にして親愛なる兄弟たちとともにあるように。

また光の右手があなた方を守り、すべての悪意ある攻撃と世の罠から、救い出してくださるように。⇒アウグスティヌス『基本書と呼ばれるマニの手紙』１１：１３

親愛なる友パティキオスよ、あなたがアダムとイヴの誕生はどうであったか、彼ら最初の人間は言霊（キリストなるミトラ）によって生まれたのか、それとも物質から生まれたのかと言って、わたしに提示した問題について、ふさわしい答えをあなたに与えよう。実際、この問題について多くの人々によって、さまざまな書物や黙示の中で、違った仕方で主張されたり述べられたりしている。それゆえ、この問題の真理は、大部分の人々に知られず、また長い間に渡ってたびたびこの問題について論じてきた人々にさえ知られていない。なぜなら、彼らがアダムとイヴの出生について明らかに知るようになったら、決して堕落や死に屈することがなかったからである。

それゆえ、当然、いかなる曖昧さも残さずにその秘儀に到達できるように、あらかじめ、多くのことが語られねばならない。⇒アウグスティヌス『基本書と呼ばれるマニの手紙』１２：１４

そこで、あなたが光の本性と闇の本性を区別できるように、どうかまず世界のつくられる前はどのようにあったのか、また戦いはどのようにおこなわれたか、聞いてもらいたい。⇒アウグスティヌス『基本書と呼ばれるマニの手紙』１２：１５

神話

光の国

はじめに、これら二つの実体がお互いに分かれた。そして、父なる神（ズルワーン）は光の王国を統治した。父なる神はその聖なる起源において永遠であり、力において偉大であり、本性そのものによって真実であり、つねに自己の永遠性によって楽しみ、智慧と生きた知覚を自分のもとに所有している。それによって、神はまた、自分の光の十二アイオーン、すなわち自分の王国のあふれる富を包んでいる。このアイオーンのそれぞれには、無数の莫大な宝が隠されている。しかし、賛美において卓越し、偉大さにおいてとらえがたい父自身は、数においても周期においても測り難い至福の栄光に満ちた世界を、自分に結合させ、それらと共に、聖なる輝ける父および創造主として過ごし、その王国には欠乏も弱さもない。何ものによっても動かされ揺るがされることのあり得ないほどに、その王国は光の満ちた至福の地の上にしっかりと建てられている。⇒アウグスティヌス『基本書と呼ばれるマニの手紙』１３：１６

闇の王国

この光り輝く聖なる領域の一部に接して、一方の側に大きさにおいて広漠とした、そして燃える物質、すなわち有害な種族が住んでいる、奥深い闇の領域があった。ここには同じ本性から限りなく流れ出る無限の闇が、自分の子どもとともにあった。その向こうには、汚い濁った水がその住民とともにあった。その内側には恐ろしい強風が、その支配者や先祖たちとともにあった。さらに、破壊的な火の領域がその長や住民とともにあった。同じようにして、その内側には、霧と煙に満ちた種族がおり、その霧と煙の中には、あらゆるものの長である恐ろしい支配者（アーリマン）が、周りに無数の支配者を従えて住んでいた。この支配者はこれらすべてのものの霊であり、起源であった。これらが有害な領域の五つの元素であった。⇒アウグスティヌス『基本書と呼ばれるマニの手紙』１５：１９

闇には蛇が、水には魚のような泳ぐものが、風には鳥のように飛ぶものが、火には馬や獅子などの獣が、煙には人間のように二本足のものが住んでいた。⇒アウグスティヌス『基本書と呼ばれるマニの手紙』２８：３１

あの元素を住処とするこれら五つの種族は凶暴で有毒であった。⇒アウグスティヌス『基本書と呼ばれるマニの手紙』３０：３３

闇の攻撃

光の父は、闇から生じる大いなる破滅と荒廃が、もし自分の卓越した、立派な、力ある神を対抗させ、同時に闇の種族が消滅して、光の住民に永遠の休息が与えられるように、闇の種族を調伏し、破壊しなければ、自分の聖なる王国が脅かされることを知った。⇒アウグスティヌス『善の本性』４２

オフルミズドの死

魂（オフルミズド）は、父の命令によって闇の種族と戦うために下りて行った。しかし、闇の種族との戦いに敗れ、虐げられ、恐るべき闇の世界に永遠につながれた。闇の世界に閉じ込められた魂は、それまでの光り輝く本性から離れることに耐えた。⇒アウグスティヌス『善の本性』４２

ミトラによるコスモスの創造

神（ミトラ）は、摂理（必然）に導かれて、天の恒星や星の配置など、天地創造の御業を行った。原初物質はあなたから生まれたのではなく、あなた以外のものから造られて存在していた。神はそれらを寄せ集め、組織し統合して、コスモスをつくり上げた。神は敵から世界を隔てるために、世界の隔壁を築いた。それによって、征服されたものが再び反抗することのないようにするためである。⇒『告白』第十三巻第三〇章

大きな光のかけらの救済

そのとき、大小の宿営や住居のために光の船（太陽）を所有している光の父（ズルワーン）は、その友愛により、御自身の生命本質（光のかけら）を不敬虔なる束縛と危機と苦痛から引き出して解放するために救いの手をさしのべた。こうして、父の見えざる指示により、光の船の内に潜んでいたキリストなるミトラは船から出て、天のそれぞれの領域に閉じ込められている敵対する諸力にその姿を示した。キリストなるミトラは男性と女性の両性を持っているので、ある時はひげのない少年の姿で敵対する種族の前に現れた。また別の時には光り輝く少女の姿で現れた。あなたがたは、光の父（ズルワーン）がキリストなるミトラと同一・一体であり、必然的な原因により、あるときは少年、また別のときは少女の姿で現れるということをよく覚えておくがよい。主はこれらの姿を通じて自分の意志を成就する。これらの優美な姿を見て、十二星座の中に閉じ込められていた悪魔たちの欲望と情熱は増大した。彼らが口を開けると、彼らに飲み込まれていた光のかけらは悪しき思いのくびきから解放され、最も純粋な大気（虚空）に上っていった。そこで完全に清められてから、さらに光の船へと昇っていった。⇒アウグスティヌス『善の本性』４４

植物の誕生

しかし、敵対する種族の汚れがまだ取りきれていない光のかけらは、暑さと熱を通って少しずつ下り、木やその他の植物やあらゆる種子と混ぜ合わされ、さまざまな熱を帯びた。⇒アウグスティヌス『善の本性』４４

光の船にたどり着くことができずに大地に落ちた光のかけらは、海の生き物、草木、動物になった。⇒アウグスティヌス『善の本性』４５

人間の誕生

そこで、サタン（ライオン神アーリマン）は不正なたくらみをもって、その場にいた悪魔たちに言った。「天に昇っていくあの光を見よ。おまえたちの飲み込んでいる光のかけらをわたしに差し出せ。わたしがそれらをまとめて、キリストなるミトラの光り輝く姿の模造を造り、その中に光のかけらすべてを閉じ込めよう。悪魔たちはこれを聞いて、お互いに相談した。そして、サタンの言うとおりにすることに決めた。それ以外に光のかけらを自分たちの支配下にとどめおく方法がなかったからである。彼らは互いに交わり、光のかけらを彼ら自身の肉に包んで放出した。サタンは、それらすべてを飲み込んで、一体は少年の姿にして、もう一体は少女の姿にして吐き出した。その上で、少年の姿をしたものをアダム、少女の姿をしたものをイヴと名づけた。彼らの内には光のかけらが宿っているが、その外皮は悪魔たちに由来する肉（物質的身体）でできており、欲望や邪な思いに満ちている。⇒アウグスティヌス『善の本性』４５

動植物の中に光のかけらの救済

光の船にたどり着くことができずに大地に落ちて、海の生き物、草木、動物になった光のかけらは、選ばれた者たちに食べられることで、聖なる者たちの宿す清らかな光のかけらに吸収されて救われる。⇒アウグスティヌス『善の本性』４５

神の本性の部分（光のかけら）は、天においても、地においても、乾いたり湿ったりしているすべての物体においても、すべての肉においても、木や草や動物のすべての種子においても、いたるところで混じり合っている。それらはすべて、縛られ、圧迫され、汚されている。これらを清めることができるのは、太陽と月の回転と光、そして神に選ばれた者たちの力による。⇒アウグスティヌス『善の本性』４４

経典の終わり

第三部　付録

１．東方ミトラ教の経典

東方ミトラ教は、大マニがバビロニアで創始した（三世紀）。東はイラン、中央アジア、中国へと広がり、西にはクルドを経てローマ帝国東部（シリア、パレスチナ、小アジア半島、アフリカ北部）に広まった。東方ミトラ教の正典は次の八冊である。この他にも、四福音書（マタイ、マルコ、ルカ、ヨハネ）、パウロの書簡（手紙）、『ヨハネによる黙示録』『真珠の詩』『トーマスによる福音書』『挑戦者トーマスの書』『イエスの幼年物語』『イザヤの幻』などが経典として使われた。

表　東方ミトラ教の正典

正典	和名	中国語名	内容
シャープラガーン＊	宇宙創世記	二宗経	宇宙創造神話と黙示録
カヴァーン＊	巨人の書	大力士経	見張りと巨人族に関する神話
プラグマティア	論集	証明過去教経	さまざまな伝承を集めたもの
エヴァンゲリオン	生ける福音書	徹尽万法根源智経	綺羅の霊についての奥義書
ジンダガーン	生命の書	浄命宝蔵経	ミトラによるコスモス創造と生命の創造
ラーザーン	秘密の書	秘密宝蔵経	占星術的な教義、教義のポイントについての解説
ケファライア＊	諸章	―――	教義解説書。教義のすべてを詳細に解説
ディーパン	書簡集	律蔵経亦称薬蔵経	マニの手紙を集めたもの
アーフリーン＊	讃歌集	讃願経	ベーマ典礼などの讃歌を集めたもの
アルダハング	聖画集	大二宗図	大マニ直筆の聖画と解説図

表注

＊印の付いたものは、下記タイトルでミトラ教天使七星教会から刊行されている。

シャープラカーン	⇒ＰＤＦ．正典『真二宗経』
カヴァーン	⇒ＰＤＦ．正典『大力士経』
ケファライア	⇒ＰＤＦ．正典『ケファライア抄』
アーフリーン	⇒ＰＤＦ．正典『天真弥勒大讃願経』とＰＤＦ．正典『天真弥勒讃願経』

購入方法については、ＨＰ《ミトラ教の正典とタフシールの購入方法とご案内》を参照のこと。

２．アウグスティヌス　Aurelius Augustinus, 354-430 A. D.

生涯と思想

北アフリカ生まれ。若い頃（１９歳から２８歳まで）は東方ミトラ教（マニ教）徒だったが、後にキリスト教に改宗した⇒アウグスティヌス『告白』第四巻。アウグスティヌスは、古代キリスト教を代表する神学者で、ラテン教父の中で最大の影響力を持つ。キリスト教に与えた影響はきわめて大きく、中世カトリックを代表する神学者トーマス・アクイナスもアウグスティヌスから大きな影響を受けている。著書には『告白』『神の国』『三位一体論』などがある。アウグスティヌスの業績は以下の二つである。

①ギリシア哲学（ストア哲学、プラトン神学、新プラトン哲学）の一部をキリスト教の中にとどめ置くことに寄与したこと。アウグスティヌスがいなければ、『ヨハネによる福音書』は異端として排除されただろう。

②二元論を回避し、一元論の枠内で「自由意志と悪」の問題に解答を与えたこと⇒（４）。アウグスティヌスの解釈は、キリスト教神学のこの問題に関する主要な解釈になっている。

アウグスティヌスの神

以下は『告白』からの引用である。

神よ、彼ら（マニ教徒）が言うには、天の恒星や星の配置など、あなたの御業の多くはあなたが必然性に強いられて造ったのである。これらのものはあなたから生まれたのではなく、すでにあなた以外のあるところに、あなた以外のものから造られて存在したのであって、あなたがその征服された敵から、世界の隔壁を――それによってさえぎられて、征服されたものが再びあなたに反抗することのないように――築かれたとき、あなたはそれらを寄せ集め、組織し統合すればよかった。また他のものは、あなたが造られなかったのもではなく、まったく組み合わせられることもなかったのであるが、それらはすべての肉とあらゆる最も微細な生物と地に根を張っている。これらは、あなたの敵である霊、すなわちあなたによって創造されたのではないあなたに反抗するあるほかの本性のものが世界の低い部分において生み出し形成されたものである。このようなことをいう人々がいるのであるが、彼らは正気を失っている。彼らはあなたの御霊によって見ず、あなたの御業のうちにあなたを認めないからである。⇒『告白』第十三巻第三〇章

ここに記されている神話は、東方ミトラ教の経典『シャープラカーン』（二宗経）と『ケファライア』に記されている「ミトラによるコスモス創造」の場面である。この記述から、次のことが言える。

①北アフリカの東方ミトラ教は、聖書の神はミトラであると説いていた。

②アウグスティヌスは東方ミトラ教の神話を否定している＊が、神ミトラそのものは否定していない。それどころか、神ミトラにひたすら祈り、問いかけている。

『告白』はアウグスティヌスがキリスト教に改宗した後に記された書物であるから、改宗後もアウグスティヌスにとっての神はミトラであったことになる。

＊東方ミトラ教の神話を否定している　アウグスティヌスはヘレニズム的なミトラ信仰（西方ミトラ教）を支持しており、ゾロアスター教の二元論の影響を受けた東方ミトラ教の教義を否定している。ゾロアスター教的な二元論の否定は、（４）で具体的なかたちをとっている。

キリスト

アウグスティヌスは、神の言霊がキリストであり、それが人間の肉体の内に宿ったと考えていた。そして、キリストは若者であると考えていた。

キリストは「万物の上にあって、世々に賛美されるべき神」であって、わたしに呼びかけて、「我は道なり、真理なり、生命なり」と語っておられる。⇒『告白』第七巻第十八章

あなたの言霊は、人間の魂とでなければ結合することができなかった。⇒『告白』第七巻第十九章

母がある木製の定規の上に立っていると、一人の立派な若者がやって来て、悲しみの涙にくれている母に向かって微笑みかけるのを夢に見た。母が私の堕落を嘆いていると答えたとき、その若者は安心するようにと命じ、あなたのいるところにわたしもいるではないかと忠告した。母が気をつけてみると、私が同じ定規の上で母のそばに立っているのが見えた。⇒『告白』第三巻第十一章

このようなアウグスティヌスのキリスト観をよりよく理解するには、当時のキリスト観について知る必要がある。これについては、ＨＰ《ミトラ教研究．ミトラとキリスト（新版）》を参照していただきたい。

アウグスティヌスの神学

悪の定義

アウグスティヌスは、①神が哲学的一者であり、しかも②神が善であるという前提から出発している。この場合、悪が神とは別個の起源を有する考えは①と矛盾する。神が悪を創造するというのは②と矛盾する。そこで、アウグスティヌスは、被造物の意志が神から離反することで悪が生まれると考えた。

キリスト受難の意味

アウグスティヌスは、東方ミトラ教＊のように、悪の神に惑わされることで人間が悪に染まるという考え方だと、人間は悪に直接的な責任がないことになる。そうなると、キリストが十字架にかけられて人類の原罪＊をつぐなったことの意味が薄れてしまうと考えた。

＊東方ミトラ教　大マニの真意は、アウグスティヌスの考えたものとはちがう。大マニによれば、キリストの使命は、悪に染まり、真実の見えなくなっている人類に霊知を証して無明をはらい、もともと原罪などないと言うことを知らしめることで悟りに導き、光の国へ往生させるというものである。キリストが十字架にかけられたのは、人々に真実を知らせたからである。東方ミトラ教は仮現説――キリストはミトラの化身――なので、十字架にかけられて死んだというのは幻に過ぎないとする。この考え方は、イスラームの全宗派に採用されている。この事実は、東方ミトラ教の考え方が普遍的であることを示している。次の「アウグスティヌスと東方ミトラ教」で詳述するが、アウグスティヌスと東方ミトラ教の間には根本的なところにすれちがいがある。

＊原罪　⇒ＨＰ《ミトラ教研究．ミトラとキリスト（新版）》の付録の「１２．原罪」

真の義

アウグスティヌスは、普遍的な「真の義」がまずあり、ユダヤの律法はその現れの一つに過ぎないと考えていた。この考え方は、パウロに通じるもので、ユダヤの律法こそが真の義そのものと考えるユダヤ教保守派の考えとは真っ向から対立するものである。

わたしはまた、慣習によるのではなく、全能の神のもっとも正しい法によって裁く内心の真の義を知らなかった。この法によって各地方および各時代の風習はそれぞれの地域や時代においてつくられるのであるが、この法（真の義）そのものは常にいたるところで同一であり、時と所に応じて異なることはない。アブラハム、イサク、ヤコブ、モーゼ、ダビデなど神の口から教えられた人々はみなこの法によって正しかったのである。⇒『告白』第三巻第七章

アウグスティヌスと東方ミトラ教

文化摩擦

東方ミトラ教は、ゾロアスター教的な善と悪の対立をプラトン哲学的な霊と物質の摩擦へと誘導しるというかたちで奥義（神智学）を説いた。その際、占星術とイラン的な寓話・神話を多用した。イラン文化圏では、哲学的なことをギリシア流に哲学的に語ることは好まれない。哲学は寓意や神話として語られる。人々は寓話や神話を字義通りに受け取ることはなく、その背後に隠されている哲学的な意味をくみとった（比喩的解釈＊）。それゆえ、東方ミトラ教の伝教方法は、イラン文化圏においてはきわめて効果的であった。しかし、ローマ帝国領内ではそうでなかった。東方ミトラ教の伝教師たちの使う寓話は誤解を生んだ。アウグスティヌスの東方ミトラ教批判も、多くはこの比喩的解釈の土台となる文化が異なることから生じている。

＊比喩的解釈　ひゆてきかいしゃく。ペルシア語でタアウィールta’wîl。これはクルド・イランの宗教的な伝統であり、今日のミトラ教とシーア派の基本用語にもなっている。

文化摩擦の典型例

アウグスティヌスは東方ミトラ教の伝教師が「神に目鼻がある」と説いたことに反発した⇒『告白』第三巻第七章。これは、文化摩擦の典型的な例である。ユダヤ教とイスラーム神学は「神に目鼻がある」と説いており⇒『シウール・コーマー』；ワット『イスラームの信仰箇条』の「アシュアリー」信仰箇条７, p41、「神に目鼻がある」とすることは、純セム（アラブ・ユダヤ）的な人格一神教ではきわめて正統な発想である。東方ミトラ教はアラブ人やユダヤ人の住む地域で伝教活動をしたので、セム的発想に合わせて伝教していただけである。アウグスティヌスがセム系文化と東方ミトラ教の伝教方法（異文化コミュニケーション）、この両方について異文化コミュニケーションという観点からの十分な理解があったなら、このような反発は生じなかっただろう。

３．原人神話と楽園追放神話

ローマ帝国末期、アウグスティヌスの生きていた頃、人間の霊的起源を説く神話には、原人神話と楽園追放神話の二つがあった。ミトラ教、オルフェウス教、イシス教、キュベレー教（女神キュベレーとアッティスの秘儀）は、人間の霊的本質の起源をいわゆる「原人の死」（原人神話）という神話で説き、それを比喩的に解釈していた。これとは別に、ユダヤには楽園追放神話（アダムとイヴの楽園追放という神話）があった。東方の宗教の師たちは哲学的・神智学的な次元で比喩的な解釈をおこない、この二つの神話が本質的には同一の神話であると説いた⇒オリゲネス『ケルソス駁論』第一章16-17。この東方的伝統は、東方ミトラ教で集大成された。キリスト教の形成期には、このような東方的な解釈を受け入れるか否かで論争があった。現在のキリスト教の母体となった人々は、東方的な解釈をしりぞけた。しかし、比喩的解釈の伝統は、イラン・クルドに根付き、東方ミトラ教からミール派イスラーム（イスラーム化したミトラ教）、シーア派、東方神智学へと広がり、今ではターウィールと呼ばれている⇒ＰＤＦ．『ペルシア神話大辞典』の第四部「ターウィール」；『ケウル－ミトラ聖典』の「注釈集」3。

＊

アウグスティヌスの原罪説は、魂の堕落の原因となる神話を東方ミトラ教の「原人オフルミズドの死」から「アダムとイヴの堕天」に入れ替えたものである。

４．古代インドの輪廻転生説　âžôn/azon, nasx

輪廻転生の考え方をはっきりと打ち出している最古の文献は『ブリハッドアーラニヤーカ・ウパニシャッド』Brihadâranyaka Upanishadと『チャーンドーギア・ウパニシャッド』Chândogiya Upanishadである⇒井狩「輪廻と業」p302。両ウパニシャッドの成立時期は、前800～560年頃、釈迦仏誕生の前である。『ブリハッドアーラニヤーカ・ウパニシャッド』が前800年頃、『チャーンドーギア・ウパニシャッド』が前600～560年頃と推定されている。以下にその重要部分を引用しておく。

①人の死後、その言葉は火に入り、息は風に、眼は太陽に、思考力は月に、聴覚は諸方位に、身体は大地に、魂は虚空に、体毛は草に、毛髪は木に入り、血と精子は水に入る。このあと、人はいずこに生まれるのであろうか？　善き行為をなしたものは善き人として再生し、悪しき行為をおこなった者は、悪しきものに再生する。⇒『ブリハッドアーラニヤーカ・ウパニシャッド』3.2.13

②火葬されると、煙になり、煙から夜へ、夜から祖霊の世界へ、祖霊の世界から空へ、空から月へと向かう。降りてくるときには、月から空へ、空から風へ、風から煙に、煙から霧に、霧から雲に、雲から雨になって、地上にもどり、植物になる。植物になった霊は、女性が植物を食べたときに体内に入り、人間へと転生する。善行をなしたものは、よき女性の胎内に転生する。悪行をなしたものは、動物に食われ、動物になる。⇒『チャーンドーギア・ウパニシャッド』5.4.1-5.10.7

以　　　上